映画「ファーザー」を観た。
アンソニーホプキンスが主演。
認知症になってしまった男の目線でえがかれた映画である。
なにが現実なのか、何が妄想なのか、この人は誰なのか、
もう何がなんだか全然わからない。
認知症の本人も訳がわからなくて、怒りや不安な気持ちをあらわす。
観ているこちらも不安な気持ちになる。
認知症の方ってこんな感じなのか、こりゃ不安だ。
何がなんだかわからないんだもの。
介護をしている娘さんとの会話も、二転三転してなにが真実なのかもわからない。
もう時間軸もめちゃくちゃだし。
どこに住んでいるのかも定かではないし。
ほんとどうしようって感じ。
でね、この映画を観て思ったのね。
認知症でわけわからん父親と、娘さんがコミュニケーションがとれずに困っているんだけど、これって認知症って病名がついているから、相手が以上でこちらが正常みたいな構図になっているけど、認知症でなくても人と人とのコミュニケーションにおいて、よく起こっていない?とね。
もちろんここまで酷くはないだろうけど。
例えば、
自分は会社を経営していて社員を使っているけど
同じ会社に関わっているのに、社員とまったく話が通じないもの。
同じ会社で、同じお客様を相手にして、同じように会社から報酬を得ているのに、まったくもって会社に対する見方が違う。
だから、まったく話があわない、目線がちがうというか。
たまに思うもの、「なんで日本語が通じないんだろう」ってね。
まぁ、きっと社員は社員で思っているよね。
なんで社長には日本語が通じないんだろうってね。
同じ会社という現実に身を置いているのに、見ている世界がずれている。
自分がみたいように見ているんだよね。
だから、「話が通じない!きーーっ!」となるんじゃないのかなと。
お互いさまだろうけど。
人ってついつい、自分が10正しくて、相手が10正しくないと思ってしまうよね。
自分が10、相手が0みたいにさ。
でもさ
それぞれの立場や目線で考えてみれば、半分半分5:5じゃない。
どちらにだって言い分があるんだからさ。
人って自分にとって一番関心が高いところにフォーカスするじゃない。
だから人によってフォーカスするところって違うよね。
さっきの社長と社員の例で考えてみれば、同じ会社でも社長と社員では見ている目線が違うだけなんだよね。
ただそれだけ。
夫婦間にもあるし、親子間にもある、兄弟間にだってある。
人と人とがいれば、必ずおこる問題だよね。
完全に同じ性格、考え方をもっている人間なんていないしね。
つまんないこと言うけど、「お互いさま」ってやつか。
そんなことをこの映画を見て思ったというお話し。
本日もお付き合いありがとうございます。
感謝。